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投薬療法のスケジュールについて

 
軽度・中度うつ病の薬物療法の治療計画
(比較的一般的に書いていますが、医師によって治療方法が大きく異なります)

<< Step 1 問診・治療開始 2〜4週間 >>
・うつ病指標基準に照らし、うつ度のチェック
・第一選択薬(SSRI,SNRI)を少量投与
・不安感が大きい場合は坑不安剤を追加する


<< Step 2 坑うつ薬の増量 2〜6週間  >>
・第一選択薬(SSRI,SNRI)の増量


<< Step 3 治療効果判定 4〜6ヶ月 >>
・症状が十分に改善された → Step4へ
・症状改善されたが効果が十分でない場合は、リーマス併用
・改善が見られない場合は坑うつ薬変更


<< Step 4 坑うつ薬の減量 4〜6ヶ月間>>
・増量した坑うつ薬・リーマスを少量づつ減量


<< Step 5 治療完了・再発防止 6ヶ月〜 >>
・症状が十分に回復した場合は投薬打ち切り
・再発で治療を受けた場合は、少量の坑うつ剤の投与を続ける


 



<< うつ病の診断基準(DSM-IV-TRより) >>
@抑うつ気分
A興味または喜びの喪失
B体重減少
C不眠
Dイライラしている、又は動作や応答に元気がない
E疲れやすい、または気力がない
F自分は価値のない人間だと思い込む
G思考力や集中力の減退、または決断ができない
H死んだほうがよいと思う

 以上のうち、5つが2週間以上同時に存在し、そのうち少なくとも一つが@かAである場合に、うつ病と診断される。


 


・うつの回復には山あり谷あり
 下図のように、うつは右肩上がりにずっと回復していくのではなく、回復と悪化を繰り返します。
 ここで、問題になるのはAの時点とBの時点で同じような悪化をしているように感じることです。
 絶対的には回復しているのにもかかわらず、相対的には再び底辺に戻ったかのような感覚に襲われます。

 うつの回復には山や谷があることを、理解してゆっくり治療しましょう




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